家のデザインに加えたい5つのアイディア インテリア風水 2014/12/192014/12/19 生活空間をデザインする時に参考になるヒントを、事例を見ながら学びます。 生活空間をデザインする時に、いつも良いアイディアが頭の中に湧き上がってくれば、迷うことなく自分の求めるデザイン、スタイルそしてコンセプトが決まります。 でも、自分で自分の求めるものがわからない、ということもよくあります。そういう時は、色々な家のデザイン事例を見ることです。すると自分が何を求めているかがはっきりしてきます。事例は宝の山です。 ここでは、空間デザインのヒントをお話します。 色のバランス 色は部屋をデザインする上で、とても重要です。光には3種類あるということを常に意識しておくとアイディアがまとまりやすくなります。 3種類とは、 ・直射日光 ・反射した日光 ・照明器具による光 です。 照明がどのように部屋とその周囲を照らすかによって、全体の色の感じと雰囲気が変ります。 ここで紹介する例の中には、光に関してのヒントがいくつか含まれています。 パッと見て目をひくのは紫色のリビングセット、これが材木調のフローリングの上にあり、壁は自然にこけた石のような壁紙が貼られています。 ふつうなら、色的に強い家具の紫色が部屋全体を支配してしまうのですが、この紫はトーンが落ち着いているので部屋を圧倒してしまうほどではありません。 次にチェックすべき要素は光の反射、このイラストの中では、外の光が天井に少し反射して部屋の中を照らしているのがわかります。その光によって紫の落ち着いたトーンはさらに活きてきます。 この場合、天井の色は、真っ白よりも少しソフトな白の方が全体として落ち着きます。 空をデザインの一部に使う 外の景観を活かすことを考えた時、モデルハウスのように海の見える家や、素晴らしいシティ・ビューの家、私たちがみんなそういう家に住んでいるわけではありません。 しかし家の周りを見渡してみると、戸建ての家であれば空は平等にあります。 なので空を家の一部に取り込むのはいかがでしょう。 例えば、この台所の上には、扇のかたちをした天窓があり、それが台所の一部になっています。これが視覚的な中央のポイントとなって、空間をうまく調和しています。 空の色が刻々と移り変わることで、台所は色々な光のバリエーションに恵まれ、一日中、台所で雰囲気の変化を楽しむことができます。 中庭 外の良い景観にまったく恵まれていなかったとしても、中庭をつくれば家の中に自然の景観を簡単に取り込むことができます。 中庭の周囲の部屋にとってここが中心となるので、離れた部屋、空間をつなげ、そして全体の雰囲気をやわらげることができます。 このイラストは、モダンな白色基調のリビングです。白ばかりなので、一歩間違うと病院のような殺風景になりますし、風水の陰陽バランスでも「陽」が強くなり過ぎてしまい、あまりよくありません。 そこに、植物と水の景色があらわれることで全体のモダンコンセプトをくずさず、空間にバランスをもたらすことができます。 もう一つ、デザインで気に止めておくべきことは、空間の「奥行き」を意識しておくことです。 ここで紹介しているオープンなデザインの家ならなおさら、実際の「広さ」よりも「広々とした感覚」が必要で、それをうまく演出するには奥行きが重要なのです。 中央に中庭があることによって、手前側のリビングと、庭の向こう側にある書斎の関係をやさしくつないでくれて、かつ奥行きが生まれます。 フルサイズのガラスを使っていることによって、部屋と部屋が視覚的には互いにつながっているので奥行きが生まれ広々とした感覚を味わうことができます。そして実際は別々の部屋なので、プライベートな感覚は保たれています。 水平の線 次のデザインの要素は水平の線です。空間のありのままの状態をまず観察し、そしてユニークでおもしろい空間をつくるために何が有効なのかを考えます。 このイラストでは、建築デザイナーが部屋全体の雰囲気を改善するために水平の線を工夫しています。 まずコンクリートの天井がつくる水平の線と、木目のフローリングがつくる水平な線によって、フチドリがはっきりします。それにより庭をまるで絵画のように見せることができます。 水平の線が強調されることで、横方向の広がりが生まれます。 次に注目すべきデザインのポイントはコンクリートの壁が庭に向かってまっすぐに伸びているところです。この壁が垂直性を与えるので、庭の奥行き感が生まれ、まるで天井のある空間がまだ外にもあるかのように感じさせてくれます。 もしあなたが家のデザインをするなら、このようにコンセプトを考えることです。どんな要素によって空間がおもしろくなるか、どんなデザインなら自分の家にも取り入れたいと思えるか、考えるのです。 目の錯覚 次のデザインの要素は目の錯覚をつくることです。 思わず 「え?どうなってるの?」 と思わせてしまうデザインならしめたものです。 例えば、このイラストの例では、外の開けた景色とダイニングが一体になっています。 このデザインの面白い部分は、外と中の一体感がどのように演出されているかです。 私たちはまず外に広がる景色に気をとられます。ダイニングと外の庭がつながているように感じるのは窓を上手に使っているからです。 そしてこの細い、目立たない窓枠は外と中の隔たりを最小に抑えるのに役立っています。 そして、重そうなコンクリートの天井がこんな細い窓枠に支えられているのか、と疑問に思います。 実際は、その上のイラストにあるように中央から庭方向に伸びるコンクリートの壁が柱なのですが、あたかもコンクリートの天井が浮いているように目が錯覚してしまう、それが空間のスパイスとなり、ユニークな遊び心のある部屋ができるのです。 このように、ちょっとしたデザインの工夫がユニークな空間をつくります。 関連する記事