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易経を別の角度から見る

易経は別名「変化の書」とも言われ、何世紀にもわたり人々に読まれてきました。「易」は占いとして知られていますが、風水の数多くの法則の主要な情報源でもあります。
フライングスター風水のように、『時間とともに変化するエネルギーを読む法則』や、『方位に分布するエネルギーを読む法則』など、風水の数多くある法則の基になっています。
風水の羅盤

易経は「占い」であり「知恵の書」

易経には64種類の「卦(け)」のことが書かれています。
卦とは「陰」をあらわす破線と「陽」をあらわす実線を組み合わせた符号です。古代から現在に至るまで、学者達は、宇宙の普遍的な原理を知るため、卦について哲学的に研究し、心理的に分析してきました。それは、卦が持つ意味、謎を解明するためでもあります。

易経は単なる「占いの書」ではなく、「知恵の書」でもあります。易経に記されている卦を使って表現された内容を、私たちは「人生の知恵」として活かすことができるからです。
易経のすべての助言は、人々が環境と正しく調和して生きることで紛争をなくし、危機を解決へと導きます。

また、哲学的には孔子と弟子たちによって書かれたと言われる解説書が有名です。その中に表現されている易経のメッセージは、確かにとても奥深いものです。
「知は人を高め、徳は人を謙虚にする」
人は天をたたえ、地のルールに謙虚に従うという哲学です。
私たちは天を見上げて運命を知り、運命を受け入れることで不安から解放されます。
地を見れば、私たちは地中や地上の生き物と交り、愛すべき自然を発見すると。

人は天と地の間に存在します。人は地の環境と調和して生き、天が示す運命を受け入れると、今の状況を受け入れることができます。
しかし何事も一定ではありません。万物すべてが常に変化をしています。
64種類の卦はそれぞれ継続的に変化し、固定した状態や条件をあらすことはありません。
卦の示す予測はすべて、その時の状況でしかあてはまらないのです。
易経は「占い」としてだけではなく、天と地の絶えず変化する力の中で人が生きることを助けるように設計された「知恵の書」。そうと考えると、より一層私たちの暮らしに活かすことができます。
私はこの変化の原則について多くのことを考えてきました。そして自分の人生に、風水の変化の仕方を当てはめて考えています。
当初、私は風水に難しさをまったく感じることがありませんでした。

  • ・場所や空間には1つとして同じものはないこと
  • ・空間の「気」の質は時間とともに変化るすこと
  • ・その変化が私たちの生活環境の質に影響すること

これらは通常の風水の考え方ですが、経験を積むにつれ、それ以上に無視できない別次元の影響があることに気づきました。それは「霊的」な影響です。私たちの空間に同時に存在するすべての次元を見るべきだということです。

私はチベット密教の魔術を研究する中で、風水に必要な霊的なことをたくさん学びました。風水に霊的な次元を加えれば、風水がさらに強力に正確なものになることを発見したのです。

そこで私はより多くの答えを「易」に、つまり古代人の知恵に頼りました。そして天、地、人の三位一体、五行の要素、風水がどのように機能するかについて数えきれないほどの瞑想をしました。

易経から探る霊的メッセージ

八卦
ハーバード大学でともに学んだ旧友が紹介してくれたドクター・フォンという人物がいました。私はその方を尊敬していて、易経を読み瞑想する指導を受けました。彼はもうだいぶ前に亡くなりましたが、私が香港に転勤した80年代初頭に香港を拠点に中国銀行の顧問をしていました。彼はその時すでに70代でしたが、マレーシアから来た、若くて経験の浅い銀行家だった私を傘下に入れ、極めて有益なアドバイスを授けてくれたのです。

それは『易経を読む時は常により深い意味を探るべき』というものでした。言葉の直接的な意味を理解するだけでなく、そこから伝わる霊的なメッセージを探す必要があるのだと。
フォン教授の教えを、ここでいくつか共有しましょう。
易占いをする人たちにも納得いただけるはずです。

■「大水を渡るのが有益」

これは必ずしも大海を渡って外国に行くという意味ではなく、状況を完全に変え、新しい方向に向かい、戦略を変え、 心の姿勢や生活習慣までも刷新し、新しい生活を始めるということ。
ビジネスでは新しいビジネスモデルの必要性を示しているとも言えます。
恋愛では、パートナーを変えるか、パートナーに対する自分の態度を変えることを意味するかもしれません。

■「あなたは黄色い牛革に巻かれている」

あなたが黄色い革の服を着ているという意味ではありません。むしろ、偏見や人種差別、性差別といった伝統や固定観念に縛られている可能性を示しています。
黄色は地を示すので、地に縛られているという意味です。
ビジネスでは、地に関連するビジネス(不動産、不動産開発など)と密接な関係があることを意味しているのかもしれません。
恋愛では、黄色は対等な関係をあらわすので、妥協が容易だと示しています。 黄色は忍耐力のある人を指しますが、その極論として無関心を意味することもあります。

■色

易経でいう色は、単に説明的な言葉を意味しているのではありません。 それ以上のはるかに深い意味があります。
『白』は、感情の欠如、つまり心より頭に支配されている人に関連していることを示唆しています。内省的で哲学的、知的好奇心のもと追求を楽しんでいる人を示唆しています。つまり、白は優れた思考能力を必要とする仕事に最適ということ。仕事で着るのにいい色です。

『青』は、感受性が非常に高く、理解するのが難しい内面の深さを示唆しています。深海のように、この人を理解するには時間が必要です。
他人に自分の考えを読ませたくない場合は、青のものを着てください。秘密は青に関連付けられています。だから、あなたが目立ちたくない活動に携わっているなら、青を着るのがいいでしょう。

『赤』は、高まる気持ち、爆発的な行動が抑えられていることを示唆しています。そして暖かい心持ち、抑えられくすぶっている大きな情熱も示唆しています。常に心に支配されている激しい気質を持つ人です。赤は、考え抜かず、衝動的な行動に出ることを意味します。
つまり、勇気を必要とする高エネルギーの仕事に携わる人に非常に適しています。感情的なエネルギーを高めたいときは、赤を着てください。

『緑』は、敏感さ、内面の思いやり、そして人に影響を与える可能性のある生きる喜びを示唆します。介護者や病院で働く方に最適な色です。

『黄』は、忍耐と妥協を示唆します。対等な関係を意味する色で、安定している人や状況を意味しています。

「易経」で開く新しい道

このように易経の知恵は、直接的な意味以上に深い意味が多くあります。
色そのもの、色の明度や彩度の移り変わりなどを考えると、単純な言葉と原始的なシンボルから、より大きな知恵が得られるでしょう。
易を立て、卦を選び、その意味を真剣に考えてください。
特別に選ばれた卦を考えながら瞑想をしましょう。あなたの現在置かれている状況の中で、それがどのようなアドバイスを意味するのかがわかるはずです。

易の導く答えにはいつも驚きます。この「古代の書」で私たちは新しい道を開いていきましょう。

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